試合概況
どうも。マンチェスターユナイテッド研究所です。今回は8月27日(水)に行われた、カラバオカップ2回戦 グリムズビー戦の試合レビューを書いていきます。
結果は、まさかの2点を先行されたユナイテッドが、終盤に追いつくもPK戦の末11-12で敗れ、カラバオカップ2回戦敗退。これで、今季開幕から公式戦3試合勝利なしと非常に厳しい状況に。さらに、マンチェスターユナイテッド史上初めて4部クラブに敗れる事態となり、2014年以来の2回戦での早期敗退と屈辱を味わいました。
試合序盤から、どちらが4部チーム?という酷い立ち上がり。脆い守備から失点を重ね、自分たちの首を絞めました。PK戦で敗れることになったのは、仕方ないと思いますが、試合内容が酷すぎた。他サポに笑われても何も言い返せないくらい酷い内容でした。苦虫を噛み潰すような思いではありますが、なぜこんなに酷かったのか、なぜこのような結果になったのか、レビュー記事にて振り返りたいと思います。
スタメン

ついに、シェシュコがスタメンに名を連ねました。また、オナナが復帰。メイヌーも今季初出場と試合開始までは、どのような試合をしてくれるか!?とワクワクしていたものですが、、、、
前半
立ち上がり、グリムズビーが良い入りを見せます。試合開始から、極端に左(ユナイテッドの右サイド)に寄った配置をしているなと思って見ていましたが、ユナイテッドの右からのカウンターをさせないこと、経験不足の右CBフレドリクソン側から攻めることで、ユナイテッドの綻びを生む作戦だったと思います。また、フラム戦を研究されたか、中盤2枚はマンマーク気味に守られ、前を向かせないことを徹底されていました。WBにも両SBがスライドして捕まえられるようなシーンが目立ちユナイテッドはボールを前進させることができない展開が続きました。
18分 ユナイテッドの良い連携シーン。マグワイアからフレドリクソンにボールが渡ったタイミングで、ダロトが裏、アマドがメイヌーをマークするバーナムの横に降りてきます。バーナムがアマド側に寄ったタイミングで、フレドリクソンはメイヌーへ。メイヌーは前を向くことができました。

余裕はあったのですが、メイヌーのドルグへのパスは長くなりタッチを割っています。

そこは通してくれよと思いましたね。また、グリムズビーもしっかり戻っていたので攻め急ぐ必要もなかったシーンでした。ヘヴンに戻していた方が、サイドチェンジやドルグへの縦パス、シェシュコへのフィードなどチャンスになりそうでした。この辺りの判断が現状メイヌーが使われていない理由でしょう。
22分 グリムズビーが先制します。ウガルテから受けたフレドリクソンが、アマドに預けます。このシーン、シェシュコがいい動き出しをしていて、そっちに出してほしかったですね。また、ダロトに出す方がチームとしては安全だったと思いますが、一番近くのアマドに出すのが精一杯だったように見え、結果論ですがフレドリクソンの余裕のなさが失点につながることに。

フレドリクソンのパスが浮いた事もあり、アマドがトラップミス。バーナムに引っ掛けられ、カバーしようとしたウガルテとアマドが交錯。グリーンにボールがこぼれます。

ガードナー、バーンズと繋がれると、ユナイテッド側は誰もファーサイドを警戒せず。ダロトが上がっていて戻りきれなかった事も要因ですが、ウガルテがすぐに立ち上がっていれば、アマドが中央を埋めなければならない状況にならなかったので、防げていた可能性があります。

バーンズのクロスは、バーナムまで届き、素晴らしいトラップからシュートを叩き込みました。
バーンズのクロス、バーナムのトラップからのシュート共にお見事で、相手を褒めるべきですが、失点するには十分な程にユナイテッド側の問題も大きかったです。
28分には、フレドリクソンがドリブルを仕掛け失敗。カウンターをくらいネットを揺らされましたが、ハンドの判定でノーゴール。ハンドを取ってもらえましたが、VARがないこのゲームでこのようなシーンを作られる事自体がナンセンスです。フレドリクソンは明らかにゲームに入れておらず、厳しかったですね。
30分 グリムズビーに追加点。左からのコーナーキックで、ショートコーナーを選択。バーンズとのパス交換から、バーナムがクロス。

ウガルテがブロックに入りましたが、触れることができず。中央で混戦を作られ、オナナがパンチングできず。ゴール方向に転がったボールをワレンに押し込まれました。

オナナとしては、出るのであれば絶対に触らなければいけないシーンでした。久しぶりの試合とはいえ、擁護できないレベルのミスですね。
35分 またメイヌーの気になる場面。左サイド自陣からのスローインでヘヴンがクリアしたボールをシェシュコとワレンが競り、こぼれ球をアマドが拾います。

アマドがメイヌーに落とし、メイヌーは寄せてきたマクイクランを交わして左に運びます。図の通り、右サイドでダロトがドフリーの状況を作れていたので、右に出すべきでした。

左サイド駆け上がってきた、ドルグにスルーパスし、ドルグはアーリークロスを狙いますが、精度を欠きます。メイヌーの判断、ドルグのクロス精度が気になるシーンでした。
37分 グリムズビーのチャンスシーン。フレドリクソンのファウルで与えたフリーキックから、右サイドフリーのバーンズへ。

バーンズは、仕掛けながら、ニアサイドへクロス。ウガルテにガードナーが競り勝ち、バックヘッド。ファーで誰かが詰めていたら、3失点目というシーンでした。
直後の39分には、ユナイテッドがカウンターを仕掛けられそうなシーンがありましたが、攻め上がったのがドルグ、シェシュコ、クーニャのみ。対するグリムズビーはほぼ全員が帰陣。この試合への意気込みの違いを見せつけます。
42分 ユナイテッドのシュートシーン。ドルグの仕掛けに、グリムズビーは2対1で守ります。ウガルテが上がってきたことで、グリーンが釣られメイヌーへのパスコースが空き、ドルグは正確にメイヌーへ届けます。

メイヌーは逆サイドでフリーになっていたダロトへサイドチェンジ。

またぎフェイントから、クロス。シェシュコが合わせますが、キーパー正面。シェシュコを起用しているのであれば、こういうクロスをもっと使っていくべきだと思います。
44分、46分と似たような形でメイヌーの気になる場面。まずは44分のシーン。ドルグのクロスが流れたボールを回収したダロトからフリーで受けたメイヌー。アマドが素晴らしい飛び出しを見せましたがメイヌーからパスは出てこず。

結局、寄せてきたコウリを躱して、ダロトへ。
続いて46分のシーン。今度はアマドがメイヌーとのワンツーを狙って抜け出しましたが、またしても出てこず。

このシーンもコウリに寄せられ、ダロトに出しました。どちらのシーンも、メイヌーの技術があればアマドへ通せたと思いますが、アマドへのパスを選択しませんでした。勝っている状況ならともかく、2点ビハインドの状況であれば、よりチャンスになるコースへのパスを選択して欲しいと思います。また、普段使われているブルーノやカゼミロは、こういうシーンでアマドに出していると思います。メイヌーは上手いですが、こういうシーンでの判断力をあげて欲しいと思いました。
前半はこのまま終了。4部のグリムズビーに主導権を握られ、正直3失点していてもおかしくない内容でした。
後半
2点ビハインドのユナイテッドは、ウガルテとフレドリクソン、ドルグを下げて、ブルーノとデリフト、エンベウモを投入し、後半に臨みます。
立ち上がりは、ユナイテッドが良い入りを見せ、何度かチャンスを作ります。ですが、前への意識が強すぎるが故、危ないシーンを作られます。
48分 グリムズビーのゴールキックをヘヴンが高い位置まで出てきてクリアを狙いますが、グリーンに先に触られます。

こぼれ球に反応したバーンズにはダロトがチェックしボールを掻き出しますが、このボールがグリーンの元へ。

マークに行ったブルーノが躱され、中央を抜け出されます。このシーンでは、メイヌーが逆サイド(コウリのマーク)に戻っているべきだったと思います。

中央に戻るマグワイアの裏のスペースに走り込んでいたガードナーへパスが出ますが、ガードナーのタッチミスで難を逃れます。このシーン、図を見てもらえればわかりますが酷いですね。ヘヴンもメイヌーもダロトも戻ってくるのが遅く、プレミアリーグの相手にこんな緩慢な守備をしていれば、確実に失点していたでしょう。ビハインドから追いつこうと、前への意識が強くなるのはわかりますが、守備を怠っていては、自分で自分の首を絞めるだけです。
50分にもユナイテッドの帰陣が遅く、あわや失点のシーンがありました。ロングボールのこぼれ球をシェシュコとメイヌーの連携が合わず、バーンズに引っ掛けられ、コウリに渡ります。

コウリはバーナムへ預け、デリフトがバーナムに食いついた裏へランニング。バーナムに対して、デリフト、アマド、ブルーノの3人がマークに行きますが、バーナムはデリフトの裏に抜けたコウリへパスを通します。

コウリは、マグワイアが空けたスペースに侵入したグリーンへ。

見ての通り、4部チーム相手に2対4の状況を作られます。ポケットに侵入を許し、マイナスに入ってきたバーンズへ。

なんとかダロトが戻ってプレッシャーをかけ、ダロトと交錯しながらヘヴンが体を張ってブロック。
この辺りから、ようやくユナイテッドにエンジンがかかり始めます。
54分 ユナイテッドのチャンス。右サイドアマドの突破からのこぼれ球を、エンベウモが拾います。エンベウモはマイナスのメイヌーへ。メイヌーは受けにきたブルーノへ落とすと同時に、ポケットを狙います。

ブルーノからのパスを受けたメイヌーは、マイナスのクロスを送りますが、アマドには合わず。シェシュコとクーニャのどちらかはマイナスへの意識を持っていて欲しかった。マウントなら、、と思ったシーンでした。

そのクロスをバーンズに拾われると、グリムズビーのカウンター。ロジャースが抜け出したところにパスを出されると、さらに最前線残っていたガードナーにつながります。戻ったマグワイアが何とか対応し、ことなきを得ましたがヒヤリとしました。
64分 ユナイテッドはヘヴンを下げて、マウントを投入。ダロトが左CBにポジションを移し、マウントが左WBに入ります。アモリムはあくまでも自らのフォーメーションである3-4-2-1にこだわります。
72分 グリムズビーのチャンス。ユナイテッドのスローインをクーニャが失ったところから、カウンター。バーンズに拾われると、ブルーノが奪いに行った裏のトゥリに繋がれます。

トゥリのパスはマグワイアがブロックしますが、このボールがガードナーの前にこぼれます。

ガードナーは落ち着いてファーへ流し込みましたが、オフサイドの判定。リプレイを見ると、オンサイドにも見え、ユナイテッドとしては判定に助けられたと言えるかもしれません。
75分 ユナイテッドが1点を返します。グリムズビーのスローインを奪ったところから、メイヌーが中央に持ち出し、左サイドのエンベウモへ。

エンベウモは、右サイドに抜けたアマドに一瞬釣られたスウィーニーの逆をつき、カットインからファーサイドに流し込み、1点差に迫ります。

82分 ユナイテッドの選手交代。アマドに代えてザークツィーを投入。エンベウモを右WBに移します。
85分 コーナーキックからマグワイアが折り返し、決定機を迎えますがグリムズビーが執念のディフェンス。
89分 ユナイテッドが同点に追いつきます。左からのコーナーキックに、ファーサイドでワレンに競り勝ったマグワイアが合わせました。
終盤、ユナイテッドが攻勢を仕掛けますが、ピムのセーブをはじめグリムズビーが体を張って守り切り、勝ち越し点を奪うことはできず。勝負はPK戦に委ねられます。
2周目までもつれ込む珍しいPK戦となりましたが、最後はエンベウモのキックがポストに直撃し失敗。グリムズビーが3回戦へ進出しました。
選手採点
オナナ 4
復帰戦ということもありますが、2失点目のミスはひどかった。
フレドリクソン 4
全体的に厳しかった。久しぶりのプレー機会だった事もあるが、攻守両面で穴になった。
→デリフト 5
本職ではない右CBでのプレーだったが、果敢なオーバーラップなど良いパフォーマンスだった。今季は頼りになりそう。
マグワイア 6
同点弾を決める活躍。守備面では危ないシーンもあったが全体的には良かった。
ヘヴン 5
50分のシーンでは良く体に当てたが、戻りが遅く、危ないシーンも。全体を通して、不安定だった。
ダロト 6
左右WB、左CBと試合中に何度もポジションチェンジを強いられたが、どのポジションでも出来ることはやっていた。
メイヌー 5
エンベウモのゴールをアシストしたが、前半のプレーは良くなかった。後半、ブルーノと組んでからはより前線でプレーしたこともあり、良いプレーを披露。ブルーノとのコンビでリーグ戦の出番があるかもしれないと感じさせた。
ウガルテ 5
グリムズビーの先制のシーン、出来るだけ早く立ち上がって戻ってきて欲しかった。カゼミロをベンチに追いやるようなプレーは見せられず。
→ブルーノ 6
やはり、ブルーノは必要不可欠と感じさせられた試合。守備面ではボールサイドに寄りすぎて気になる場面もあったが、攻守両面でチームを助けていた。
ドルグ 5
悪くはなかったが、クロス精度を何とかしてほしい。
→エンベウモ 6
加入後初ゴール。右WBとしてもプレーしたが、良かった。
アマド 5
体が重そうに見えた。タッチが乱れる場面が目立ち、ピンチを招くシーンも。
クーニャ 5
疲れを感じさせるプレー。うまさは光ったが、後半は消える時間帯も。
シェシュコ 4
生かしてもらえるようなボールが来ず、苦戦。得意の空中戦も1/7と勝てず。
まとめ
完敗でした。グリムズビーはお見事でした。また、この試合にかける思いが違いすぎましたね。ユナイテッドは、完全に足元を掬われました。舐めていたんでしょうね。特に対策もせず、この試合に臨んだのでしょう。
この敗戦を受け、アモリムへの風当たりも強くなっていますね。当然でしょう。今季は、プレシーズンを過ごし、フロントからのサポートがあり、アモリムも言い訳ができない状況になっています。私も、疑心暗鬼になってきました。ただ、まだ私はアモリムを信じたいと思います。アモリムはまだ40歳と若く、監督として学んでいる最中だと思います。このまま、腐るような人間ではないと思っています。フロントは、アモリムの成長も加味して招聘したからこそ、長い目でみるつもりでいるのではないかと思っています。
確かに、あまりにも自らの形にこだわり、3-4-2-1を頑なに変えない点など、柔軟性に欠ける部分もあります。もちろん、フォーメーションを変えたからといって勝てるとは限りませんが。
この敗戦は、アモリムにとってかなり応えたと思います。理想を追ってばかりはいられない。結果を出さなければならない。そう感じさせるには、十分だったのではないでしょうか。私は、この試合をきっかけに、変わってくれることを願っています。次戦は、30日(土)のホームでのバーンリー戦。どのような試合を見せてくれるのか、見守りたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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