試合概況
どうも!マンチェスターユナイテッド研究所です。遅くなってしまい、申し訳ありません。今回は9月20日(日)に行われた、プレミアリーグ第5節 チェルシー戦の試合レビューを書いていきます。
結果は、前半早々に退場者を出したチェルシーに対し、2得点をあげ楽勝ムード。しかしながら、カゼミロが軽率なプレーで退場し、前半のうちに10対10の数的同数になりましたが、チェルシーの追い上げを1点に抑え、ユナイテッドが勝利しました。何はともあれ、大きな勝利をあげました。
スタメン

完敗のシティ戦からは、2枚の変更。ヨロに変わってマグワイア、ウガルテに変わってカゼミロが入りました。ウガルテはシティ戦の攻撃面で見せた不安定なプレーを評価されたのかもしれません。ヨロに関しても、シティ戦ではドクに手を焼き、体力的にきつそうだったので休養というという意味合いでのベンチスタートだったのでしょう。
前半
この試合もいい入りを見せたユナイテッド。特に前線からの守備が良く、連動したプレスがかけられていました。
3分 ユナイテッドが早速チャンスを迎えます。何度かビルドアップをやり直していたところで、マグワイアへのプレスにネトが出て行ったことで、手薄になった左サイド(ユナイテッド側)でフリーとなっていたアマドへデリフトがフィードを送ります。

エンソに寄せられながらブルーノに落とし、ブルーノは大外で張っていたドルグへ。ドルグは中を確認し、アーリークロス。シェシュコには惜しくも合わず、ファーに飛び込んできていたエンベウモが合わせましたが、キーパーに弾かれます。

やっとシェシュコを活かせるようなクロスを入れてくれるようになりました。シェシュコには高さがあり、エンベウモにはスピードがあります。左サイドから、このようなクロスを継続して供給できれば、再現性のある得点パターンの一つとなり得る攻撃だと思います。
5分 この試合を決定づけるシーンが生まれます。ユナイテッドの前線からの守備がはまり、サンチェスのキックミスを誘いユナイテッドが自陣からのスローインを素早くスタートさせます。マグワイア、バユンドゥルと繋ぎ、ペドロにプレスをかけられながら、バユンドゥルはシェシュコ目掛けてフィードを飛ばします。シェシュコがチャロバーと競ったタイミングでエンベウモはスピードアップ。

シェシュコがチャロバーに競り勝って前方に逸らすと、エンベウモが独走体制に。これに堪らず飛び出したサンチェスがエンベウモに対してファウル。これは当然一発レッドとなり、サンチェスは退場。チェルシーのマレスカ監督は、勝利を諦めスコアレスドローを狙うべく、エステバンとネトの両WGを下げてヨルゲンセンとアダラビオヨを投入。結果、この交代策は失敗となりますが、判断の早い良い監督だなと私は思いました。
14分 ユナイテッドが先制します。チェルシーの自陣でのスローインにプレスをかけ、カイセドのクリアをアマドが体に当てます。

真っ先に反応したエンベウモが、チャロバーより先に触り、アマドに落とすと、アマドはアウトにかけてファーサイドのマズラウィへ。

マズラウィはシンプルにクロスを入れると、ドルグがフリーになっており、折り返したボールに完璧なタイミングで飛び出したブルーノが合わせ、ネットを揺らしました。ドルグ然り、マズラウィ然りこの日はシンプルなクロスが良かったですね。

20分 チェルシーの選手交代。パーマーを下げてサントスを投入。試合を諦め、エース温存するのかと思って見ていたのですが、実際はパーマーは負傷を抱えてのプレーだったようで、限界が来たため交代となったようです。
37分 ユナイテッドに追加点が生まれます。右からのコーナーでショートコーナー。ブルーノ、マズラウィと繋ぎます。

ここも、マズラウィはシンプルにクロスを選択。ファーサイドポケットに侵入したドルグがフリーで折り返すと、ジェームズのクリアボールがハイボールに。

このボールに対してチェルシーディフェンスはボールウォッチャーになっており、マグワイア1人に5人が釣られる形に。このボールをショウがヘッドでファーへ送り、カゼミロが合わせてネットを揺らしました。
43分 ユナイテッドのチャンスシーン。チェルシーのカウンターの局面でサントスからペドロへのパスを、マグワイアがカットします。

マグワイアは最前線のシェシュコに楔を入れ、ワンタッチでブルーノに落とします。左サイドからアマドがエリア内に飛び込んできており、パスを出していればほぼ一点もののシーンでしたが、ブルーノはシェシュコへのパスを選択。パスがズレ、シュートは打てませんでした。

ストライカーに点を取らせたいというブルーノの気持ちはわかるんですが、ここは流石にアマドに出すべきだったと思います。
50分 ユナイテッドは自らの首を絞めるプレー。チェルシーのカウンターの場面で、カイセド、エンソ、サントスと繋がれます。

デリフトもマズラウィもしっかり戻っていてそれほどピンチではなかったものの、カゼミロが後ろからサントスを倒してしまい、2枚目のイエローカードで退場。

ベテランとは思えない、酷いプレーでした。アモリムがペットボトルを投げつけるシーンがありましたが、そりゃ怒りますよ。極論ですが、まだ失点していた方が残り45分を10対10で戦うよりマシですからね。今後のカゼミロの使われ方が気になりますね。
その後チェルシーの猛攻を受け、際どいシーンを作られますが、なんとか守り切り前半を終えます。
後半
ユナイテッドは、シェシュコを下げてウガルテを投入してスタート。シェシュコはいいプレーをしていましたが、バランスを考えると妥当な交代。シェシュコにとっては、調子を整える得点を狙える絶好の機会だっただけに、カゼミロの退場は罪が深いですね。
数的同数となったことで、選手の質で上回るチェルシーがキックオフからボールを握る展開が続きます。
58分 チェルシーのチャンスシーン。チェルシーのビルドアップを、いいプレスで奪ったところから、アマドがペドロにマークされていたマグワイアに戻します。

マグワイアはキープを試みますが、ペドロがうまく引っ掛け、サントスに落とすとそのままペドロへスルーパス。

エリア内まで運ばれますが、ショウがエンソへのパスコースを消しながらうまくスピードダウンさせ、マズラウィが戻って対応し事なきを得ました。カメラワークでよく見えませんでしたが、アマドがマグワイアに出したシーン、マズラウィに預けて前線に走るなど、もう少し前向きにプレーして欲しかったですね。失点してもおかしくないようなピンチでした。
63分 コーナーキックからフォファナにネットを揺らされますが、オフサイドの判定でノーゴール。オフサイドにはなりましたが、フォファナに簡単にポジションどりを許してしまうバユンドゥルは、やはりプレミアで戦えるフィジカルはなさそうです。
64分 両チーム選手交代。チェルシーは、ククレジャとフォファナを下げて、ギュストとジョージを投入。ユナイテッドは、マズラウィを下げてクーニャを投入。チェルシーはガルナチョが準備してましたが、まさかのジョージでしたね。ウォームアップ中、かなりブーイングを受けており、マレスカからしても想定以上の嫌われようで、メンタル面を考慮して使わない決断を下したのかもしれませんね。
69分 ユナイテッドがさらに選手交代。エンベウモとマグワイアを下げて、マウントとヨロを投入。疲労もあると思いますが、前線からのプレスを強化するのと、ジョージやペドロのスピードに対応して守り切るための理にかなった選手交代だと感じました。
80分 チェルシーが1点差に迫ります。右からのコーナーキックを、エンソがショートコーナーで素早くリスタート。受けたジェームズはファーサイドにクロスを送ると、ヨロの背後から飛び込んできたチェロバーにドンピシャで合い、ネットを揺らされました。

数的同数になってから、何度もジェームズのクロスでチャンスを作られていたので、嫌な予感はしていましたが、敵ながらあっぱれなクロスでした。以降、お互いに得点を狙いオープンな展開に。
87分 ユナイテッドの選手交代。ブルーノを下げてメイヌーを投入。
終盤、チェルシーの猛攻を受けピンチを招くシーンもありましたが、集中してリードを守り抜き、試合終了。
選手採点
バユンドゥル 6
失点シーンはノーチャンス。ナイスフィードでサンチェス退場となるシーンの起点に。できることはやっているが、フィジカル的にスタメンを守り続けるのは厳しいか。
デリフト 7
攻守に貢献していた。アグレッシブな守備でピンチの目を摘み、数的優位の時間帯は右サイドで積極的に高い位置を取り、右サイドの攻撃に厚みをもたらした。
マグワイア 7
58分のシーンはヒヤリとしたが、全体的には安定感のあるプレー。デリフト同様、高い位置を取りアグレッシブに守備できていた。
→ヨロ 5
失点シーンで目測を誤り、チャロバーをフリーにさせてしまった。
ショウ 6
シティ戦と比べて気持ちが入っているように感じた。全体的にいいプレーをしていたが、何度かドルグとアマドのいい抜け出しに出せる場面で出さなかったのが気になった。
マズラウィ 8
ほとんどミスなくプレー。居るだけで安心感を感じる。攻守両面で欠かせない存在。
→クーニャ 6
さすがのキープ力で試合のリードを保つことに貢献。早期復帰はチームにとって大きい。
カゼミロ 5
決勝点を決勝点を上げてくれた事には感謝するが、不必要なファウルで退場処分となり、チームの劣勢を招いた。
ブルーノ 8
ベンチに退いてからも、チームを鼓舞するキャプテンシーを見せた。また、やはり別格であることも見せつけ、素晴らしい飛び出しから先制点を奪取。43分のシェ守戸に出したシーン以外はミスもなく、冷静に状況を把握し、チームを落ち着かせた。
→メイヌー 採点なし
ドルグ 7
運動量豊富で、体も強く無理が効く。いいクロスを上げるシーンもあったが、もっと中の状況を確認して適切なクロスを上げられるようになって欲しい。
エンベウモ 6
うまい。ボールを失わない安定感があり、チームとしてもっとエンベウモをフリーで仕掛けられる展開を作りたいところ。
→マウント 6
前線からの守備という役割だったと思うが、役割を全う。
アマド 7
本来のポジションではない右シャドーでのプレーだったが、徐々に適応してきている。後半は右WBでプレーしたが、気持ちのこもった守備も目立った。
シェシュコ 7
前線からのプレス良かった。サンチェス退場の起点になる重要なポストプレー。カゼミロの退場に伴い、前半終了とともにベンチに下がったが、不運だった。
→ウガルテ 6
失点シーンではもっとジェームズに寄せて欲しかったが、プレスを掛けられても慌てることなく、冷静にプレーできていた。ようやく、調子を取り戻してきたか。次節はカゼミロ出場停止のためスタメンの可能性が高いが、好パフォーマンスに期待したい。
まとめ
前半のうちにお互いに退場者を出すカオスな試合でしたが、なんとか勝利。この勝利は大きいです。シティ戦は今後が心配になる内容でしたが、シティ戦に比べてシンプルなプレーが増え、チャンスも作れていました。特に、両WBがクロスを入れるシーンが増えており、シェシュコを活かそうとするプレーではないでしょうか。無駄にサイドで繋ぐのではなく、シンプルにクロスを上げる。これでいいと思います。
次節、アウェイでのブレントフォード戦。昨季から、監督とエース格2名を引き抜かれたビーズは今期苦しんでいる印象ですが、苦手意識のある相手で真価が試されます。ここで連勝し、波に乗っていきたいですね!最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
コメント