【試合レビュー】PL第36節 マンチェスターユナイテッドvsウェストハム(2025/05/11)

試合概況

現地時間5月11日(日)、PL第36節 ”オールドトラフォード”でのウエストハム戦が行われました。リーグ戦で不甲斐ない戦いに終始しているユナイテッド。チャンスは作るも決めきれず、逆に少ないチャンスをモノにされるいつもの展開に。後半にも失点し、0-2敗戦。ウエストハムにもシーズンダブルを許しました。この記事では、この試合のプレビューを書いていきます。

スタメン

予想より、主力を多くスタメン起用してきました。ヨロ、マズラウィあたりはお休み濃厚と思っていたのですが、先発起用。勝ちに行っているなと思うメンバーである反面、フィジカル的に厳しい試合になりそうだなと感じました。また、ウエストハムはディアロの突破力を警戒してワンビサカを左サイドで起用してきました。

前半

4分 左サイドのブルーノが、逆サイドのディアロにサイドチェンジを届けます。エリア内に仕掛けながら、ブルーノにマイナスのパス。ダイレクトで振りましたが、枠外。

6分 自陣エリア内でのスローインを一度奪われましたが、エリア付近でパスを受けたロドリゲスにウガルテとメイヌーが挟んで奪いに行きました。こぼれ球にホイルンドが前線に持ち運ぼうとしましたが、キルマンにカットされました。取り返したところは良かったんですが、自分たちのスローインで苦しい展開にされるのが多いですよね。もっとシンプルかつ素早く入れた方がいいと思います。

8分 ウガルテのワンビサカへのファウルから与えたフリーキック。ウォードプラウズが蹴ったボールがキルマンに合わされましたが、枠外。ウォードプラウズのキック精度は脅威ですね。

9分 また左サイドからのサイドチェンジからシュートシーン。マウントがキープしたところから、逆サイドのディアロに届けます。ワンビサカと対峙しますが、細かいステップで半身かわしてシュートを打ちますが、アレオラがセーブ。弾いたボールにブルーノがダイレクトで合わせますが、大きく枠を外れます。

お互い、拮抗した展開が続きます。ユナイテッドのプレスは悪くなく、チャンスになりそうなシーンもありましたが、自分たちの連携ミスも絡んでチャンスには至らず。ウエストハムに関しては、途中からはロングボールでシンプルに攻めてきました。

26分 ウエストハムが先制。左サイドのボックス手前でボールを持ったワンビサカが、クドゥスの抜け出しに合わせた素晴らしいスルーパスを送ります。クドゥスはディアロのスライディングを躱して縦に仕掛け早いボールを送ると、ゴール前の混戦でアマスの前に入った、ソウチェクに合わせられました。

33分 自陣エリア内からマズラウィがロングボールを蹴ると、ホイルンドがうまく体を預けながら、キープします。右サイド駆け上がったディアロに出すと、仕掛けてマイナスのボールを送ります。ホイルンドが受けて、寄せて来たディフェンスも交わしながシュートを打ちましたが、枠を捉えられず。ホイルンドのいいポストでした。

35分 ホイルンドに再びチャンスが訪れます。右サイドでウガルテの素晴らしい守備からボールを奪うと、マズラウィ→ヨロ→マウントに繋がります。マウントは、巧みなステップでディフェンスをいなし、前線へ浮き玉のパス。ホイルンドがダイレクトで狙いましたが、枠外。

44分のディアロのプレッシャーは痺れましたね!ウォードプラウズのコーナーキックを跳ね返したボールを、ワンビサカがアレオラに返します。ディアロは諦めずに緩急を付けながらプレッシャーをかけ、ボールに触れます。このボールにブルーノが繋ごうとしますが、タッチを割ってしまいます。

47分 自陣からのビルドアップの場面で、マズラウィとブルーノの呼吸が合わず、ボールを奪われましたが、ファウルの判定に助けられました。その後間も無く前半終了。

最後のシーン以外にも、選手同士の意図があっていないシーンが目立ち、連携ミスでのボールロストが目立った印象の前半でした。ウエストハムは前半途中からロングボールをサイドに散らしてきました(特にアマス側)。

後半

46分 早速ミスからピンチを招きます。バユンドゥルからショウ、アマスと繋ぎますが、アマスはツォウファルに厳しく寄せられ、なんとかキープしようとしますがロスト。ツォウファルのクロスは流れますが、クドゥスがキープ。マイナスの折り返しにウォードプラウズが合わせますが、キーパー正面。
ユナイテッドのビルドアップ時、左WBがハメられてボールを奪われるシーンが多いですよね。右サイドはダロトやマズラウィが独力でなんとかしている印象ですが、ドルグやアマスはフォローがないと厳しいです。このシーンは特にショウの出すタイミングが悪かったように思います。近くにいたヨロやメイヌーもマークされていましたので、アマスにとっては難しいシーンでした。ただ、アマスもこのような状況でゴールに向かってしまう癖があるので、そこは改善が必要に感じました。

51分 少し前から足を気にしていたヨロが負傷。交代となります。調子を上げていただけに、ヨロにとってもチームにとっても痛い負傷離脱となりそうです。現時点での情報では、長期離脱とはならなそうですが、EL決勝には間に合わないでしょう。

52分 負傷のヨロとショウにかえて、マグワイアとリンデロフを投入。ショウは怪我の予防の意味合いが強そうですね。左CBを務めることが多いヨロが離脱となったことで、ショウにも怪我されてしまっては厳しいですからね。

54分 クリアボールをマグワイアが跳ね返したところ、ウガルテとブルーノでキープすると、ブルーノが難しい体制からディアロにパス。ディアロの仕掛けは止められますが、流れたボールをマウントがダイレクトでシュート。アレオラがナイスセーブでコーナーに逃れます。

57分 ウエストハムに追加点。バユンドゥルがセーブしたボールを、ディアロが運びカウンターは難しいと判断し、ウガルテに戻します。後ろから寄せてきたワンビサカに対して、自らバランスを崩しボールロスト。クドゥスに運ばれると、シュートはブロックしますがセカンドボールがエリア内でワンビサカ→逆サイドのボーウェンと繋がれ、ネットを揺らされました。
まずはウガルテのセルフジャッジはいただけない。そもそも前にスペースもある状況でなぜあのような受け方をしたのかも謎でしたね。最後はワンビサカに左足であのパス出されたらしょうがないですわ笑

59分 直後にユナイテッドは選手交代。ウガルテとマウントを下げ、ドルグとガルナチョを投入。右WBにドルグが入り、ガルナチョとディアロがシャドーに入りました。

62分 ディアロが倒され獲得したフリーキックから、ブルーノが右サイドに展開。ディアロの鋭いクロスにマグワイア、ガルナチョが飛び込み、ガルナチョが触りましたが、ミートできず。可能性を感じるセットプレーでした。

66分 またしてもディアロが獲得したフリーキック。ブルーノが蹴ったボールにホイルンドが合わせましたが、枠外。

74分 ユナイテッドのカウンター。相手のルーズボールをダイレクトで右サイドのディアロへ届けると、3対2の数的優位。エリアまで持ち運ぶと、追い越してきたホイルンドへパス。ホイルンドのシュートはアレオラがセーブ。その後のコーナーは、マグワイアが合わせますが、枠外。

79分 ホイルンドが獲得したフリーキックの場面。ブルーノのボールはマグワイアが合わせ、ホイルンドが詰めましたが、アレオラがセーブ。これはアレオラあっぱれでした。

83分 互いに選手交代。ディアロを下げて、エリクセンを投入。

終盤、ウエストハムがリトリートしてきたこともありユナイテッドが攻勢をかけますが、なかなかシュートまで行けない時間帯が続きます。

95分 ウエストハムに決定機。ウエストハムのロングボールのこぼれ球をリンデロフがマグワイアに出そうとしたところを、ウォードプラウズに引っ掛けられ、キーパーと1対1に。バユンドゥルが何度か足を伸ばしてセーブしてことなきを得ます。

96分 右サイドに流れたエリクセンのクロスにホイルンドが合わせますが、枠外。

間も無くして、試合終了。

選手採点

バユンドゥル 6
2失点も、どちらもノーチャンス。ウエストハムがそれほどプレスをかけてこなかったこともあり、安定したパフォーマンスだった。

マズラウィ 7
疲労もあったと思うが、素晴らしいプレー。高い位置でのプレーが目立ったが、デュエル勝率100%と守備面でも光った。

ヨロ 6
慣れない真ん中での起用だったが、いいプレーだった。守備時の対応にミスが少なく、安定感がある。ただ、現時点ではサイドCBで起用される方が、攻撃参加でよりチームに貢献できるように思う。

ショウ 6
46分のアマスへのパスが気になった。他にミスはなく、攻撃参加も目立った。やはり、WBでの起用が良さそう。

ディアロ 7
ドリブルのキレ、トランジションの面で一人別の次元でプレーしていた。プレスの掛け方もうまく、あわやのシーンも作り出した。ブルーノと並び、欠かせない選手。

ウガルテ 5
痛恨の失点関与。調子の波があり安定感に欠ける。アモリム監督が信用し切っていない理由を露呈した。

ブルーノ 7
シュートの精度は低かったものの、正確なキックでチャンスを演出。このチームでここまで好調を維持できているのは本当にすごいの一言。

アマス 5
1失点目でソウチェクに前に入られてしまったのはいただけない。また、ビルドアップの出口としてはまだ不安定。ボールを持った際に中央に行く癖があり、そこを狙われていた。プレー判断が遅いこともあり、ダイレクトで入れるべきところを一度持ってブロックされるなど、攻撃面でも停滞させていた。

メイヌー 6
シャドーでの起用だったが、目立てず。悪くないプレーだったが、もう少しインパクトが欲しかった。

マウント 6
久々のスタメン起用で、期待に応えていた。ポジショニングもよく、怪我なくプレーできれば欠かせない選手となる。

ホイルンド 6
徐々にシュート機会は増やせているが、決めきれず。ボールが収まらないシーンが目立ったが、ホイルンドだけのせいではなく、周りのフォローが少ないことが要因となっている。もっと近くに選手を配置し、ホイルンドを助けてあげてほしい。

まとめ

今季のユナイテッドを象徴するような試合でしたね。終盤、最後まで得点を狙う姿勢だけは評価できますが、物足りませんでした。ガルナチョは、放出という声が多いように思いますが、私はガルナチョは必要だと思います。メイヌーよりも、状況をなんとかしようと頑張っているように思いますし、良くなってきていると思っています。目標を失い、メンタル的に難しいのかもしれませんが、意地はないんでしょうか?(意地を見せてくれたのは、ブルーノ、マグワイア、マズラウィ、ディアロ、エリクセン、ガルナチョくらいでしょう)他の選手たちはビルドアップもそうですが、自分たちで状況を難しくしている印象が強いです。また、ヨロが負傷交代するというアクシデントも発生。重症ではなさそうとの情報ですが、果たして。
次戦はアウェイでのチェルシー戦です。次戦もターンオーバーが濃厚ですが、意地を見せてほしいところです。正直、期待感はありませんが、EL決勝を前に不甲斐ない戦いだけはしてほしくないと願います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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